2008-07-05
■[web]同業者に「Web制作の基礎を教えて」と言われたとき その2
その1の続き。
「Web制作」にも複数のタスクがある
Webといったら HTML と CSS とあと JavaScript が書けたらいいんでしょー? とか思ってる人もまだたくさんいるので、まずはそこをちょろっとほぐしていきます。以下に、タスク例を挙げてみます。全部例示程度なので、まああまり深く追及せず。
「Web制作」には、
- 静的な画面デザイン=デザイナー
- 動的な効果のデザイン=動画・Flash等のクリエイター
- 画像等を切り出してWebリソース化する=マークアップエンジニアあるいはコーダー
- Webリソースに動的な効果を与える=プログラマーあるいはスクリプター
- 企画立案からコンテンツのグランドデザインを行う=プランナーあるいはディレクター
- すべてのリソースの指揮を担う=プロデューサーあるいはマネージャー
のように、いろんなタスクが存在すると思います。兼任ももちろんありますし、全部一人でやることもある、デザイナーだけ別、っていうのがよくあるパターンだろうか、そんで営業さんとか含めるともっと多様化するけど、だいたいこんなところにしておいて進めます。
あ、間違ってたらどんどんご指摘ください。Web検定を参考にしました。一回けっこうボロカスに書いてごめんなさい。あれぶっちゃけゆりの黒歴史。
マークアップだったらWeb標準の教科書を貸す
大抵、あーそういうわけ方ならボクがやりたいのはマークアップだね、と返ってくるので、その場合は「Web標準の教科書」を貸し出します。自慢ですけど、ゆりのはサイン入りです。イエーイ。
翌日には分厚すぎて読めない、噛み砕くとどういうことか、とか言われるので、そうしたらがつんと「本も読めないお前には向いていない」と言ってやりたいところですが、それでも保身に走りたい場合は「HTML にもトレンドみたいなのがあるし、意味的な議論はずっと続いてるんだよ」と思わせぶりなことを言っておいて、「セマンティックWeb」などのキーワードを口にします。
それでも不親切で嫌味っぽくなりますから、「規則に則ったHTMLを書けるようになるほうが、効率的で、デザインも崩れにくいんだよ」とほほ笑みつつ、MdNとかの視覚的でキレイな辞典(例)を貸し、「これ使って要素とか調べてみて」と言います。
だいたい質問者はこの辺で納得するようです。
本当はいろいろ言いくるめて仲間にして、一緒におもろいコンテンツ作って世界を揺さぶろうぜ! なんて持ち掛けたいとしても、基礎から一気に飛びすぎなので嫌われます。
デザイナーだったら畑違いなので翔泳社のデザイン年鑑とかを
ヴィレッジヴァンガードとか青山ブックセンターとかで効果的にディスプレイされてるデザイン年鑑とかをすすめることにしています。基礎とは言えないですけど、Webに限らずデザインの勉強をしたい場合は幅広い作品に触れるのが一番だと私は考えているのです。
なお、そう説明しても共感してもらえず、「黄金率とかDTPとか」なんて言われる場合もあるので、そういうときは逃げます。あるいは、「Web と DTP は同じところもあるし違う部分もあるから……」とお茶を濁すようなカンジで。実際そんなには違わないけどWebのほうが特徴的だと思います、ブラウザに種類があったりするので。
Web系プログラマーだったらJavaを教える
冗談です。
Web系プログラマーだったらWebサーバの仕組みを教えたい
「ネットワークはなぜつながるのか」とか、「電子メールはなぜ届くのか」とか、サーバ/クライアントモデルとはどういうことかとか、言語以前にそういう基礎知識が必要ではないかとゆりは思いますので、そう伝えます。が、大抵そんなところに興味はないですし、知らなくてもなんとかなりますから、残念に思いつつ、各言語の入門書を見てみて、と言います。
そんなプログラマーっぽいのじゃなくて! だったらCGIのカスタマイズ
PHP とか Ruby とか Python とかいろいろあって分かんないよ、と言われた場合、ブログスクリプトなど、好みのというか、すぐ使えそうな CGI のカスタマイズをすすめます。私の知っている範囲では、ガチで大規模システムを構築しない限り、KENTさんのCGI とか MT とかをカスタマイズできれば事足ります。
RSS についても知っといたほうがいいですが、基礎かどうかが問題です。モバイルも同様。今後は絶対モバイルが来ると思ってるけど、けっこう癖があるので、まだ。
ディレクターとかプロデューサーがやりたい
そんなん私がなりたいわ! 基礎=人間力やアホー!!
何を知りたいのか聞き出すのも大事ですが
「Web制作」と漠然と言っている場合が多いので、その場合は以下。
「Webサービスを使ってみたらいいよ」
で、「もう何ひとつ分からない」と言われたら、ソーシャルブックマークやRSSリーダー、twitter など、ちょっと流行ってるWebサービスのご利用をすすめます。とにかく使い倒せ、そんで「Webは今何ができる場所か」を考えてほしい、と伝えます。
私は基本の基本はこれだと思っていて、とくにその、HTML だとか CSS だとか、手あかにまみれてない人ほど柔軟な発想ができそうだから、新規サービスにどんどん触れて、もう一足飛びに「アイディア出す人」になったらいいと思います。今どきマークアップや簡単なコード書きができる人は多い、だったら「Web制作をかじりたい」だけの人がわざわざマークアップなんてのを身につけるより、どんどんアイディア出して、そんでゆりに言ったらいい!
と、このように理想論を語り、「いやいや、だーかーらー、基礎教えてってば」と繰り返されることもしばしばありますから、言わないほうが賢明かもしれません。
あるいはカルチャーショックを与える
CSS Nite への参加も時どきすすめています。業界自体へ興味があるというか、人と出会うことに消極的にならない、いい意味で社交的な人がWeb制作に関わりたいなら、「人」から入るのも手です。それこそ土台、基礎。
ゆりも参加したことがあって、何を思ったかというと、自分の知識が意外と通用するって思いました。自惚れは多少ありますが、勘違いではないと思います。プログラミング界隈だと全然そんなことはないんですけどね。自分がどの程度分かってるかを知るためにも、コミュニティへの参加は意義があります。
まとめ
Web制作の基礎は決してマークアップではないと思っています。時代は変わったと思う。理想論かもしれないですけど。
でもって、Webの世界はもうそんなに単純じゃなくなっているし、ビジネスモデルも多様化しすぎていてWeb即儲(悪即斬のノリ)の図式なんかとっくに成り立たなくなってるし、それゆえに「基礎」っていうと根本的なとこから定義していかないときっとうまくいかない。
本を一冊ポロっと貸して放置、「技術者なら自分で調べなさい」と言いたい、しかし、されど、自分なんてのは他人様のお役に立ってナンボですから、論説の練習の場と思って、必死で青筋ならぬ筋道立てて喋ろうと努力していますことよ。
それで結局あいつマニアックとか言われて、どんどん非モテの道を歩みますことよ。
ただし、親切仇になってナンボくらいに思ってないと、人の役になんかそうそう立てない、ってのがまあ、すれっからしなアタシの主張ですよぅ。







