ユーザー参加型ウェブ・ソーシャルウェブを考察するブログ
delicious、digg、Zoho、twitter、friendfeed、technorati、Google Reader、どれも私が結構愛用しているWebサービスですが、どのサービスも、IT業界の外に出てみると、なんだそれ、聞いたこともない、と言われそうです。実際そうだと思います。
とても抽象的な作りをしていて、情報を取り扱うためのまさに「単なるツール」として普及したこれらのサービス。実際使っているのはオンラインライフの長い一部の人々でしょう。1000万人以上の登録ユーザーがいるとしても、考えてみれば世界の人口のほんの0.1%程度に過ぎません。
情報を管理したり共有したりするサービスに対するニーズは、潜在的には全ての人類の内に存在するんでしょうけど、普及するかどうかは別の話。私はソーシャルブックマークのdeliciousを“タグ”で検索して、特定の分野の情報を得ることができますが、別の人からすれば、元から特定の分野の情報しか載っていないソーシャルブックマークサービスがあったほうが、よっぽど馴染みやすいのかもしれません。「タグ」とか、「ソーシャル」とか、そもそも言葉の意味からして全く理解されていなかったりします。
「ツール」をあくまで「ツール」としっかり認識し、様々な局面において自分なりの「活用法」を見出せるユーザーは多くありません。実際には、「ツール」は「利用シーン」とセットで提示されない限り、活かされない場合のほうが多いでしょう。
こういう意味で、ユーザー参加型のWebサービスは、まだまだ「具体的なテーマ」に特化したものが成長する余地があります。こうしたサービスは「バーティカル(vertical)Webサービス」、「バーティカルSNS」などと呼ばれます。
「バーティカル」とは「垂直の」という意味ですが、例えば「不動産」というテーマに特化して、不動産に関するレビューを集めたり、物件検索エンジンを備えたり、買い手と売り手、借り手と貸し手のマッチングがなされたり、オーナー同士のQ&Aコーナーがあったりという具合に、様々な機能が一つの目的に特化して「垂直統合」されているようなイメージです。
一つの目的に特化すれば、ユーザーの集合知の活用法も、いろいろなものが生まれてきます。そこはまさにアイデアが全ての世界です。なぜかというと、ユーザー参加型のWebサービスが登場するまでは、そもそも「集合知」なんて考え方はほとんどありませんでしたし、そもそも不特定多数の人々の情報を効率的に集める方法も、分析する方法もなかったからです。
日本で大きくなっているのは化粧品分野の@Cosmeや料理分野のCookPadくらいしか思いつきませんが、CookPadですら、写真とテキストからなるレシピの投稿がメインで、今後どのような方向にも発展の余地があるかと思います。
今後はいろいろな分野でバーティカルなWebサービスが増えてくるはずです。そのためには、テクノロジーだけでなく、特定の業界、特定の利用シーンへの理解が必要となってきます。テクノロジーはあくまで「手段」に過ぎないということを理解した、多様性のあるバックグラウンドを持つ人材が求められてくると思います。

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